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土地の相続手続きの方法

  • 文責:所長 弁護士 田頭博文
  • 最終更新日:2025年12月15日

1 相続によって土地を取得した場合

土地の相続手続きは、亡くなった方(被相続人)から土地を受け継ぐために必要な手続きです。

主な流れは次の通りです。

2 相続人の確定

まず初めに、誰が相続人になるのかを確定します。

そのためには、被相続人の戸籍謄本を収集し、相続人を特定します。

法定相続人のうち、配偶者は常に相続人となり、その他の者は、①子、②親、③兄弟姉妹の順で相続人となります。

3 遺言書の確認

遺言書がある場合は、遺言書の内容に従って相続手続きを進めます。

遺言書がない場合は、相続人全員で遺産分割協議を行い、誰がどの土地を相続するかを決定します。

4 遺産分割協議

遺産分割協議とは、相続人全員で遺産の分け方を話し合うことです。

協議がまとまったら、遺産分割協議書を作成します。

遺産分割協議書には、誰がどの土地を相続するかを明確に記載します。

そして、相続人全員が署名・捺印し、それぞれ、印鑑証明書を提出します。

5 相続財産の評価

土地の評価額を算出します。

遺産分割に際しては、土地の取引価格を参考に、その他の預貯金などの相続財産と合わせて検討し、相続人が分け方を決めて行くのが通常です。

これと異なり、相続税の申告に際しては、相続税評価額が基準となり、路線価や固定資産税評価額を参考に計算されます。

6 相続税の申告・納付

相続税が発生する場合は、相続開始を知った日(通常は被相続人の死亡日)から10か月以内に相続税の申告・納付を行う必要があります。

税務署に相続税申告書を提出し、同時に相続税を納付します。

7 相続登記(不動産の名義変更)

土地の所有者を被相続人から相続人に変更する手続きを相続登記といいます。

相続登記は法務局で行います。

⑴ 相続登記の必要書類

被相続人の戸籍謄本(出生から死亡まで)

相続人全員の戸籍謄本

遺産分割協議書または遺言書

相続人全員の印鑑証明書

被相続人の住民票除票

相続人の住民票

固定資産評価証明書

登記申請書

⑵ 手続きの流れ

①必要書類を収集し、登記申請書を作成します。

②法務局に登記申請書と必要書類を提出します。

③法務局で審査が行われ、問題がなければ登記が完了します。

④登記完了後、登記識別情報通知書が交付されます。

8 専門家にお任せください

以上の手続きを行うことで、土地の相続手続きは完了します。

しかし土地の相続手続きには、専門的な知識が必要となることがありますので、専門家に相談することをおすすめします。

また、土地のような高額な財産の場合、相続税申告の際、小規模宅地等の特例などがあります。

適用することで、相続税額を減らすことができますので、ぜひ専門家に相談するようにしましょう。

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